８月３０日（土）、元幼稚園園長の吉藤綾子さんをお招きして教育文化スポーツ部会主催による講演会を開催しました。
　演題「子ども達が教えてくれたこと〜今こそ大切に〜」のもと、３７年間勤められた幼稚園での体験を通して、子ども達・保護者・地域の方から寄せられた思いを、にこやかに懐かしげに話をしてくださいました。まず、最近の子ども達を取り巻く現状が厳しくなる中、特に親自身が子育てを通して孤立感を深め、自らを追い詰めていく傾向にあること、また子ども達の歩く、走る、転ぶ、跳ぶ、蹴る等の自然の中での遊びの少なさから生じる心身への影響に心配をされていました。
　一方、現職中の「やんちゃっこ」「ふたばっこ」「おやじ組」等の活動を通していろいろな人と出会い、楽しいことも苦しいこともあったがそれら全てが人と人とを繋いでくれることを知り今なお大切にしていること、また「見えない根っこを大事にしたい・・・根っこがしっかりした野菜は美味しい」「言葉の持つ力がいかに人の心を動かすか・・・子どもが元気になる言葉をいっぱいかけてやってほしい」等意義深いお話が続きました。
　最後に「幸せの種」という言葉の中で、普通に保育できることがいかに楽しいことか、いかに幸せなことか、有難いことかをいろいろな経験を通して実感でき、今もその幸せの種を大切に持ち続けていることに目を潤ませながら話されていました。吉藤綾子さんありがとうございました。