2月21日(土)、「名古屋大学減災館」を防災防犯交通安全部会員と各自治会の自主防災員が視察に訪れました。
この減災館は2014年3月「災害に対する事前の対応をしっかりして、起こりうる被害をできるだけ軽減するために地震や防災の研究者が集結し、全館が建築耐震技術の開発と実験の場となるとともに、研究と教育、各種セミナーで市民をつなぎ、大規模災害発生時は各種機関と連携しながら、大学や地域の災害拠点となる」との目的を持って設置されたそうです。
最初に1階減災ホールにおいて、北野哲司研究員からギャラリートーク「ライフライン防災」を受けました。パネルに関東大震災でライフラインが寸断された状況や地震発生時の揺れの激しさに思わず座り込む様子、液状化現象で集合住宅が倒壊した映像を見て地震の恐ろしさを改めて実感しました。その対策として建物の耐震化等のハード面の減災対策だけでなく、ソフト面での防災対策が重要であり、とくに『訓練なくして災害時の対応はできない』と防災訓練の大切さを強調されました。この後、振動再現装置BiCURIに移動し、高層建物が巨大地震に遭遇した時の長周波振動、横3m、縦1.5mの凄まじい揺れを映像と振動台を使っての再現を目の当たりにし、なす術のない壮絶な状況を体感しました。
この減災館は1〜2階は家庭防災コーナーや東海各地の自治体のハザードマップ等の資料と市民向け展示室、3〜4階は研究室、5階部分は部屋そのものを揺らせる大型実験室になっています。ギャラリートーク後は、各自が1〜2階の施設内の自由見学を行いました。近い将来に確実に発生する地震の恐ろしさを改めて認識させられ『人間は忘却するもの、訓練していないことは災害時に行動できない』ことを再認識し、マンネリ化と批判することなく防災訓練を繰り返し実施することの大切さに思いを新たにした視察になりました。