桂七福さんの人権落語講演会「笑いの中に何かが見える」開催
人権月間の恒例となっている東部地域の人権落語を、
新型コロナウィルス禍の第3波到来の中どうするかを
慎重に検討した結果、入場制限、体温測定、飛沫防止
など感染防止対策に万全を期すことで、11月27日(金)
午後2時から上野東部公民館3階ホールで落語家
「桂七福さん」をお迎えして開催する運びとなりました。
当日は、小春日和の中30余名が来館されました。最初に住民自治協議会長から『「差別をなくす強調
月間」として各方面でいろんな取り組みが行われています。誰もが親しめ楽しく聞ける落語を通じて、
身近な人権についての知識を深めていただく機会としてください。』と挨拶があり、続いて「桂七福
さん」の落語を交えた講演会に入りました。
七福さんは上方落語4代目桂福団治に入門。作家藤本義一氏の命名により「桂七福」となりました。
1994年に学生時代の自身のいじめの体験本を出し、落語家になってからも講演や人権落語などで
全国的に活躍中だそうです。
講演では、柔らかに朗らかな雰囲気に包みこみ、『笑いながらも学びと気づきのチャンスはたくさん
あります。特に、人生で大切にすべきは言葉です。たった一言でも相手に一生涯の痛みを与えることも
あれば、相手の人生に生きる糧となるようなありがたい言葉として伝わります。そういったときの
解決方法は、早めに相手に本当の気持ちを正しく伝え謝ることです。』と話されました。
また、『「普通」という言葉一つをとっても、「お前はほんまに普通やなあ」とか「お前は普通やない
で」と使われ方によって、肯定的、否定的を問わず「普通」という言葉が相手を不愉快にさせます。』
と自分の気持ちを相手に正しく伝えることの大切さを話されました。
最後に古典落語で子供の病気を治すのに、スリ(盗人)が欲深い医者の財布を盗んでその金を治療費に
充てるといった落語の一席。オチで出てくる利き手の「ギッチョ」という言葉、今は使用禁止用語と
なっているそうです。そもそもは「不器用」が訛って「ギッチョ」となったようで、マイノリティに
対する差別用語です。
堅苦しくなりがちな話を、小話や落語で披露され会場の人たちは笑顔を見せながら聞き入っていました。
また上野東部公民館では、この日を含む、11月22日から11月30日まで『気づき』をテーマとして
人権パネル展を開催しました。